当院は小児科専門ではありませんが、初期対応はさせて頂きます。
発熱、咳などの感染症、喘息、皮膚疾患など何でもご相談下さいません。

「元気に遊んでいた子どもが急にぐったりして熱が出た」「食事をした後に急におなかが痛いと泣き出した」など、買い物中、お仕事中、休暇中にこんな経験をお持ちのお父さん、お母さんはたくさんいらっしゃると思います。子どもは成長途中ですので、急に調子を崩すことが比較的多いものです。当院は小児科専門ではありませんが、様々な症状の初期対応はさせて頂きます。そして重症と判断した時は適切な施設にご紹介させて頂きます。
またクリニックの子どもへの貢献として予防接種も大切です。ワクチンの安全性は確保されており、公費の適応もありますので積極的な接種が望まれます。当クリニックでは予約制ですが、小児予防接種も行うことができます。
以下に子供に生じやすい症状とその対応を述べておきますが、判断に迷われる時などは受診するようにして下さい。

①熱が出た時

子どもは、急に熱を出す事が多いものですが、ほとんどの熱は様子を観ていて大丈夫です。熱がでてもあわてずにお子さんの全身状態をよく観て下さい。熱の原因となっている細菌やウィルスは熱に弱いため、人間の体は体温を上げることによって細菌やウィルスと戦います。無理に熱を下げることは、防御機能を邪魔することになるので、あまり好ましいことではないとされています。

おうちでの対処

水分の補給はこまめに行う。
脇の下や首の周りなどを冷やす。
熱が上がるときには、寒気がきます。1枚多めの掛け物や着るもので調節してください。
食事は無理に与えなくても大丈夫です。

しばらく様子を診てよい場合

水分や食事がとれている。
熱があるわりに機嫌が悪くない。
熱があっても睡眠がとれている。
あやせば笑う、遊ぼうとする。
発熱以外に症状がない。

②せきが出る時

せきは、気管や気管支にウィルスや細菌などのバイ菌や異物などが入らないようにするための大切な防御反応です。せき=わるい症状ではなく、本人にとって苦しくないようなせきは心配ありません。インフルエンザウィルス、溶連菌、RSウィルスなどの迅速キットが診断に役立つときがあります。

おうちでの対処

水分の補給はこまめに行う。
部屋が乾燥していることも、せきがたくさん出る原因になります。部屋の空調も調節し、お部屋の湿度を保つようにしましょう。
横になって寝ようとすると苦しい時は、上体を起こしたり、座った姿勢にして下さい。
気管支喘息の発作薬など、あらかじめ処方されている薬があれば指示どおりに内服または吸入して下さい。

しばらく様子を診てよい場合

睡眠、食事、運動(または遊び)が妨げられていない。
せきや呼吸がゼイゼしているが、呼吸が苦しくなく横なって眠れる。
眠りかけや起きてすぐ、運動後にせきがでるがすぐに落ち着く。
水分摂取や発作時の内服、吸入によって症状が良くなった。

③下痢をした時

おうちでの対処

いつもの便と違う点(においや性状など)をよく観察してください。
嘔吐はあるか、腹痛はあるか、発熱があるか、機嫌・食欲はどうか
下痢がひどい時は、胃腸を休めるためにも固形物を控えてください。
脱水症状になりやすいので、水分をしっかり摂取してください
下痢の回復期には、便の性状をみながら、加熱処理した炭水化物(おかゆやうどんなど)を少量ずつ与えて下さい。
おしりがかぶれないように、こまめに洗ってあげましょう。
家族内の感染を予防するため、排泄物の処理をした後は、よく石鹸で手を洗い、タオルの共用は止めましょう。

しばらく様子を診てよい場合

いつもより便が軟らかいが、下痢の回数は1日に5回以内。
機嫌がよく、十分な水分摂取が出来ている時。

④おなかが痛い時

おうちでの対処

下痢はあるか、吐き気はあるか、発熱があるか、機嫌・食欲はどうか。
あかちゃんが訳もなく繰り返し泣く時は、おなかが痛い可能があります。
おなかが張っていないか、一定の場所を痛がっているかみてみましょう。
トイレに行かせてみましょう。
腹痛が軽い時は、少量ずつ、回数を増やして子供用のイオン飲料や薄いお茶等を与えて下さい。
「の」の字を描くようにやさしくマッサージをしてあげてください。

しばらく様子を診てよい場合

すぐに軽くなって我慢ができる痛みになった。
排便によって治まり、全身状態がよい。

⑤けいれん(ひきつけ)を起こした時

けいれんとは、運動に関係する神経の働きの異常により、からだ全体やからだの一部がつっぱったり、ピクピクしたり、脱力したりすることです。

おうちでの対処

平らな場所に寝かせてください。
ゆすったり、たたいたり、大きな声で呼びかけたりして刺激を与えない
口の中に物や指を入れないで下さい。
衣服をゆるめてください。
吐きそうな時、吐いた時は顔を横に向けてください。

しばらく様子を診てよい場合

けいれんが1回だけで、5分以内に止まり、一旦眼をあけて周囲の呼びかけに反応したり、泣いたりした時は様子をみてもよいともされていますが、念のために受診をお勧めします。